工事工程(一例)
塗替え工事の流れを一例として紹介させて頂きます。
【仮設足場組み立て①】
ここがスタート。この足場がしっかりしていないと、この後に続く塗装職人の作業に大きな影響を及ぼします。つまり、しっかりと塗替え工事を仕上げるには足場は縁の下の力持ちの役割を担っているわけですね。
【仮設足場組み立て②】
足場が組み終わると、飛散防止ネット養生を足場全体に張ります。これは近隣にお住まいの方々にご迷惑をお掛けしないようにするため、とても重要な役割です。屋根塗装が一緒の工事が大半ですので、軒先より若干高く足場を立ち上げ同じようにネットを張ります。
【高圧洗浄】
足場組み立ての次は、高圧洗浄です。屋根、外壁、各部とも塗替えする箇所は全て洗浄します。この洗浄はとても大切な作業です。これがキチンとできているかどうかで、塗装が長持ちするかどうかにも関係してきます。
【マスキングビニール・テープ養生】
窓回りや室外機など、塗料が飛散付着してはいけない部分にビニールを巻いたり、チリ際(塗装の切れ目)にあたる部分にテープを貼ります。これの作業をしっかり行うかどうかで、塗装の仕上がりが奇麗に見えるかどうかの分かれ目になります。
【軒天塗装】
いよいよ塗替え作業開始です。屋根軒先下を専用塗料で2回塗りします。
【外壁下塗り】
塗替えの一番メインである外壁。この下塗りは外壁材との相性を見極めながら選定します。この下塗りの塗料選定としっかり作業したかどうかで、洗浄作業同様に塗装が長持ちするかどうかの分かれ目になります。また塗装の仕上がり方にも影響します。お化粧と同じ原理ですね。尚、スタッコ吹きなど凹凸が大きい外壁は下塗りが2回塗りになることもあります。従って、その場合下塗りに使用する塗料缶の数も、3倍から4倍の開きがでることもあります。
【外壁中塗り】
下塗りがしっかり乾いてから、本塗り1回目にあたる中塗り作業です。これは、仕上げ塗りにあたる上塗りで良好な塗膜を形成するために欠かせない作業です。
【外壁上塗り】
中塗りがしっかり乾いてから、いよいよ本塗り2回目にあたる上塗り作業です。先の下塗りや中塗りがしっかりできていることで、上塗りによって良好な塗膜が形成できます。ツヤのあるしっとりとした仕上がりになります。お化粧の仕上がりが良いのと同じですね。
【屋根下塗り】
屋根に入ります。高圧洗浄によって奇麗にさっぱりした屋根材に下塗りを行います。通称シーラーという材料を使います。一言でいうと接着剤の役割をするものです。もうひとつ役割があって、長年の間に太陽光熱や風雨にさらされ傷んできた表層を固めるという役割もあります。(外壁の場合も同じです)この下塗りをしっかりやったかどうかで、塗装の寿命を大きく左右します。はっきり言えることは、下塗りをしないと塗膜はすぐ剥がれます。ちなみにこの写真の下塗り材は透明を使用しています(ホワイトの場合もあります)。
【縁切り部材タスペーサー差込】※スレート(コロニアル)、カラーベスト瓦の場合
あまり聞き慣れない言葉かもしれません。これは塗装によって屋根材の重ねしろ部分が塞がってしまわないように、タスペーサーという部材を一定の間隔で差し込んで、屋根材の重ねしろ部分をわずかに浮かせる仕組みです。なぜ重ねしろ部分が塞がってはいけないかというと、屋根材の継ぎ目部分から浸入した雨水が重ねしろ内で溜まってしまい、それが後々、雨漏りにつながる可能性があるためです。(もう一つの影響は、重ねしろ内に長く雨水が溜まるということは、湿気をためるということですので当然、屋根材の寿命も縮める原因にもなります)なお、この縁切り部材タスペーサー差込は100%必要ということではありません。必要か不要かの判断は屋根診断によってしますので、見積り時にその判断作業は行います。
【屋根中塗り】
中塗りは下塗り材にしっかり密着させ、塗膜のベースをつくり、この後にくる上塗りが滑らかに塗膜の一定の厚みをもたせた仕上がりにするための、重要な作業です。
【屋根上塗り】
中塗りが完成してから、しっかり乾かせた上に最後の仕上げ塗りの上塗りを行います。中塗りに比べ塗膜に厚みができツヤの出具合も増しているのが分かると思います。このように仕上げて10年くらいは保ってくれます。(シリコン樹脂の場合)
【附帯各部塗装①】
各部塗装とは、雨戸/戸袋/シャッターボックス/破風板/軒天/雨樋/霧除け/フード/水切り/幕板などに塗装する箇所のことを指します。この各部塗装は、それぞれの箇所の素材が違うのでその素材に合わせた塗料や施工工程を採用します。
【附帯各部塗装②】
玄関ドアや勝手口ドアも塗装する場合もあります。
【塗替え作業完了】
塗替え作業が全工程完了前に、最終チェックを行い、手直し箇所があれば手直しを済ませて塗替え作業が完了します。
あとは、足場解体をして、家の周辺の掃除を行い全ての工程が完了となります。
【使用塗料の空き缶の写真撮影】
使用した塗料の空き缶を写真撮影し保管します。
※撮影場所について、現在は一旦倉庫(作業場)に持ち帰り保管し、倉庫(作業場)で撮影しています。工事現場に置くと、職人の作業に支障をきたしたり、衛生管理上不適切と判断しました。